陽画

須長 檀

この写真は、浅間国際フォトフェスティバル2026 PHOTO MIYOTAにて展示されている作品です。

会期:2026年8月1日(土)~9月27日(日)
会場:MMoP ほか御代田町内各所

一般社団法人konstと、御代田町の福祉施設に通うクリエイターとのワークショップによって制作しました。

本作品は、1950年代から御代田町役場に保存されていた写真と、御代田町民の皆さんからお借りしたご自宅のアルバムに残されていた御代田町に関する記録写真をもとに制作されました。合計3回のワークショップを開催し、それぞれ異なる参加者とともに作品を作り上げています。
1回目は、御代田町の福祉施設に通うクリエイターの皆さんとのワークショップ。
2回目は、小さなお子さんから大人まで様々な年代の方が混ざったワークショップ。
3回目は、軽井沢の福祉施設に通うクリエイターの皆さんとのワークショップです。

照明を内蔵した透明な天板で作られた特殊な机の上に、保管されていた多数の記録写真の中から厳選した大判ポジフィルムと、OHPフィルムに色鮮やかな水玉模様やストライプ模様を印刷した素材を、複数名で1枚の画面を共同制作することで作られたコラージュ作品です。さらにそのコラージュされた画面を撮影したのが本作品です。透過性のあるポジやカラーフィルムが重なることで、ワークショップの参加者が描くイメージが重なりました。

3回のワークショップの中からMMoPでの展示に選ばれた本作品は、御代田町の福祉施設に通うクリエイターが1回目のワークショップにて制作したコラージュ作品です。2回目、3回目の作品はエコールみよたおよび龍神公園のベンチの作品としても採用されています。また、Tシャツなどの公式グッズのデザインとしても使用されています。

御代田町役場に保存されていた写真の多くは、工事記録、式典記録、特産品など、事実を正確に記録するために残されていた記録写真でした。失敗が許されない記録写真は、多い場合には10枚以上も同一構図で撮影されていました。

無感情に撮影された、複数枚にわたって連なる記録写真は、数十年後にコラージュの素材として使用されることで、本来の記録とは異なるイメージへと変換されました。障がいのあるクリエイターたちは、無感情な記録写真から御代田町に生息する妖怪や妖精を出現させたり、あるいは写真の意味を完全に消滅させて模様の一部として使用したりしました。こうした様々な思惑が一枚の画面に表出したことこそ、写真を使ったワークショップならではの表現でした。