隣に立って、ともにつくる。
学びと感動から始まる、konstの創作活動
一般社団法人konstは、障がいのあるクリエイターたちと一緒に創作活動をし、その創作物を活用したプロダクトの販売収益の一部を還元しています。
私たちは軽井沢を拠点に、ワークショップや展示、プロダクト開発を通じて、さまざまなかたちで創作の場をつくってきました。この活動の根底にあるのは、「一緒につくりたい」という、ただその気持ちです。
「福祉」でも「支援」でもなく、学びと感動を味わえるから——それが、konstの正直な出発点です。
気づかずにいたこと
私たちの活動が福祉の文脈で語られるとき、障がいのあるクリエイターたちはしばしば「支援される側」として描かれます。
その語り方には、善意が込められていることも多い。しかし、そのような見方では、見えてこないものがたくさんあります。
彼らの創る絵、言葉、かたちには、努力や訓練では届かないような、むしろそれでは遠ざかってしまうような独自の世界があります。
意図されたものでも、狙ったものでもない。それでいて、確かにそこにある。見る人の内側に、静かに何かを残すものです。
そうした作品に触れるたびに、長い間デザイナーとして生きることで、「創ること」について落ち着きつつあった感覚が少しずつ解け、忘れていた風景が目の前に広がっていくような感覚がありました。
想像の外側にあるもの
この活動を続けている理由は、ひとつです。
「学びと感動を味わえるから。」
次はどんなものが生まれるだろうという期待が、毎回あります。
これまで思い描いたことのない発想に出会うたびに、自分たちの想像力の外側があることを感じます。それは、刺激というよりも、静かな気づきに近いものです。その感覚が、この活動の原動力になっています。
「助けている」という気持ちでは、続けることはできないと思います。助けられているのは、むしろ私たちのほうです。
だからこそ、この活動に「支援」という言葉は似合わないと感じています。
収益は、創作への応答として
作品が売れるということは、社会が「これは素敵な何かだ」と応えてくれることだと思っています。
同情や応援では、人はなかなかものを手に取りません。選ばれるということは、それだけで、作品が確かに存在していることの証です。
人が何かを選ぶとき、そこには純粋な「いい」という感覚があるはずです。応援や共感は、ものを選ぶ直接の理由にはなりにくいものですから。
konstが収益を還元するのは、慈善活動としてではなく、創作に対する正当な対価として届けたいからです。その対価は、次の創作への力にもなります。
誰かが「欲しいから買う」。
つくる人と選ぶ人が、そのようにして対等に向き合える関係を、私たちは大切にしています。
対等であることが、すべての前提
気遣いや遠慮のまなざしを持ち込んだ瞬間、創作はフラットではなくなります。「この人のために」という視点が入ると、つくることそのものへの集中が薄れます。対等であることが、ともにいいものをつくるための、大切な条件です。
障がいのあるクリエイターたちと創ることは、konstにとって支援でも貢献でもありません。まだ見ぬものに、学びと感動を味わい続けるための選択です。
それは、私たちにとっても豊かさを受け取ることであり、この活動を通じてkonstもまた育てられています。
上でも下でもなく、ただ隣に立ってともにつくる——その関係が、この活動の姿勢そのものです。
学びと感動がある限り、この活動もまた続いていきます。