ホーム ニュース ワークショップ 2025年2月28日 東京都立青山特別支援学校でワークショップ「ピーターとオオカミの物語から感じてみよう」を開催

2025年2月28日 東京都立青山特別支援学校でワークショップ「ピーターとオオカミの物語から感じてみよう」を開催

2025.03.25

音に色をのせて、音がカタチになった1日

2025年2月28日(金)、東京都立青山特別支援学校 さんにて、中学2年生を対象にしたアートワークショップを実施しました。
音楽を聴きながらイメージを膨らませ、それを立体と色で表現する今回のワークショップ。生徒たち一人ひとりが、自らの感覚と想像力を頼りに、音を「目に見えるカタチ」にする時間を楽しみました。

打ち合わせを行う株式会社ソニー・ミュージックソリューションズのみなさん

このワークショップは、公益財団法人サントリー芸術財団 サントリーホール さん、公益財団法人ソニー音楽財団 さんのコーディネートのもと実現。いつもワークショップにおける様々をサポートしてくださる株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ さんのご協力をいただきながら進行しました。


ワークショップ概要

ワークショップ名:「ピーターとオオカミ」の物語から感じてみよう
日程: 2025年2月28日(金)
場所: 東京都立青山特別支援学校

音楽からインスピレーションを受け、創造する時間

ワークショップでは、セルゲイ・プロコフィエフ作曲の交響的物語『ピーターと狼』を題材にしました。
まず、生徒たちは目を閉じて5分間、音楽に耳を傾けます。響く楽器の音、リズム、強弱…それらをじっくり感じ取って、音のイメージを思い描く時間です。

次に、目を開けるとテーブルの上には、ランダムにカットされた網やネット、厚紙、プラスチックなど、さまざまな素材の破片が広がっています。

コンストのワークショップのもうひとつの主役であるアトリエリスタ(支援員)となる先生
無数に形になる生徒のみなさんの音のイメージたち

それらを手に取り、自分が感じた「音のカタチ」を作り上げていきました。台紙に木工用ボンドで貼り付けながら、立体的に仕上げる生徒、幾何学的な表現をする生徒、それぞれの個性が光ります。

さらに、5色のアクリルガッシュをスポンジに含ませ、作った形の上から色をのせていきます。思い思いの色が重なり、音のイメージが次第に視覚的な世界へと変化していきました。

最後に、色づけした作品の上に版画紙を重ね、手で丁寧にこすります。版画紙をそっと剥がすと、そこには予想もしなかったカラフルな造形が――生徒たちは自分の作品を見つめ、「おぉ!」と歓声をあげたり、満足そうにうなずいたり。音楽の世界を表現する、それぞれの「かたち」が出来上がりました。

生徒たちのまなざし

ワークショップが始まる前、生徒たちは少し緊張した様子でした。しかし、音楽を聴いてイメージを膨らませ、実際に手を動かすうちに、徐々に表情が和らぎ、真剣なまなざしへと変わっていきます。

「じゃーんという音は斜めなんだ!」

それぞれが音を形で説明しながら、熱心に制作を進めました。先生方も各席につきながらサポートしてくださり、生徒たちは安心して取り組むことができました。

ワークショップの終わりには、校長先生から「これからも定期的に開催してください」という温かいお言葉をいただきました。私たちにとっても、こうした機会が子どもたちの創造の可能性を広げるきっかけになればと、改めて感じる時間となりました。

作品は「こども音楽フェスティバル 2025」のグッズとなってお披露目

今回生徒たちが制作した作品は、2025年5月3日〜6日にサントリーホールで開催される「こども音楽フェスティバル 2025 」にて、来場者向けグッズデザインに使用されます。

また、5月3日・4日には、ソニー・ミュージックソリューションズさんとコンストによるワークショップ を同会場で開催します。音楽とアートを融合させた特別な体験を、ぜひ多くの方に楽しんでいただければと思います。

「こども音楽フェスティバル 2025」は、公益財団法人ソニー音楽財団さんと公益財団法人サントリー芸術財団さんが主催するイベントで、音楽とアートを通じて子どもたちの創造力を育むことを目的としています。

さいごに

今回のワークショップでは、音を「目に見えるカタチ」として表現する楽しさを、生徒たちと一緒に体験しました。
音楽を聴き、それを形にし、色をのせることで生まれる新たな表現。その過程の中で、生徒たちが見せてくれた驚きや喜びの表情は、私たちにとって何よりの宝物です。

今後も、障がいのあるクリエイターのみなさんがアートや音楽を通じて自由な発想を広げ、創造の喜びを感じられる機会を大切にしていきたいと思います。

「こども音楽フェスティバル 2025」で、皆さまとお会いできることを楽しみにしています!


関連情報

「こども音楽フェスティバル 2025」では、音楽とアートを融合させたワークショップを開催予定です。
障がいの有無に関わらず、子どもたちが自由に表現できる場となります。

詳細はこちら: こども音楽フェスティバル 2025